子供や大人に大人気!イギリス作家ケネス・グレアム著「たのしい川べ」の魅力を紹介!

子供や大人に大人気!イギリス作家ケネス・グレアム著「たのしい川べ」の魅力を紹介!

「たのしい川べ」、もしくは「ヒキガエルの冒険」と呼ばれる絵本を小さい頃に読んだ方もいるでしょう。

イギリスの作家によって書かれた、田園を舞台にした冒険活劇です。

4匹の動物達がスリルのある事件に挑みながら、友情を育むワクワクと楽しい物語ですね。

ミュージカルにアニメ、映画化もされて大人も子供も楽しめるこの作品について紹介をしていきます。

「たのしい川べ」はどんな物語?ネタばれ紹介

「THE WIND IN THE WILOW」(直訳は柳林に吹く風)と呼ばれるこの作品は動物達の冒険と友情を描いた児童文学です。

ヒキガエルが主人公の1人であることから「ヒキガエルの冒険」とも呼ばれています。

メインのキャラクターはモグラ、ヒキガエル、川ネズミにアナグマの4匹です。

出版されたのは1908年。

当時のイギリスの社会風刺が描かれています。

川に近い生き物ほど階級が高く、川から離れた森に住む生き物は階級が低いという設定になっています。

物語の前半

モグラのモールはのんびり屋な性格。

でも暗い地下生活に嫌気が差し、ある日巣穴から飛び出して外の世界へ。

そこで川に住む川ネズミのラッティーと出会います。

意気投合した二人は友情を育んで共に暮らすようになります。

始めは生活に慣れるのに大変だったモールが、優しいラッティーにサポートをしてもらいながら、周囲の動物達と楽しく暮らしていくのが前半の物語です。

物語の後半

後半に主人公として出てくるのはヒキガエルのトードです。

トードは上流階級であり、親から受け継いだ資産もあることからなかなか破天荒な性格をしています。

たくさんのお金のかかる遊びに興じてはすぐに飽きる、ということを繰り返します。

また、事件を起こして一緒に連れ出していたモールやラッティーを散々な目に合わせます。

車にはまったトードは猛スピードで車を走らせては周囲の人々の生活を脅かすことに…。

そこで登場するのがメインキャラの1人のアナグマ、バジャーです。

バジャーはヒキガエルの父の親友でした。

ヒキガエルの息子であるトードを心配してなんとか更生させようとモールやラッティーと協力しますが失敗に終わります。

トードは車を盗み、その車で事故を起こして逮捕されます。

なんとか刑務所を脱走をしたトードですが、逮捕されている間に自分の屋敷がイタチやテンの集団に乗っ取られるという事態が発生。

屋敷を取り返すため、トードは他の3人に協力をしてもらって無事に自分の屋敷を取り戻すことができます。

そしてたくさんの事件を引き起こし、苦労も経験したトードはすっかり性格を更生させ、たくさんの近隣の仲間も呼んでお祝いパーティーを開く優しい紳士になっていたというお話です。

「たのしい川べ」はミュージカルやアニメ、映画にもなっている

絵本として出版された「たのしい川べ」はその魅力ある内容からミュージカル、映画、アニメにもなっています。

ミュージカルや映画では動物達に変装したキャストが出てくるものの、完全な変装はしていなくても見ていると動物に見えるという不思議さで観客を楽しませてくれました。

1996年に映画化

イギリスの有名なコメディアンで俳優のテリージョーンズが監督となり、「たのしい川べ」は映画化されました。

作品では監督自身も出演し、物語を盛りあげます。

ヒキガエル役のトードは肌を緑色に塗ったキャストが演じています。

このヒキガエル、じっくりと見ているとしっかりヒキガエルに見えてくるという面白さ。

テンポの良く、物語を楽しむことができます。

ブロードウェイのミュージカル、主役はモールだった

イギリス発の絵本はかつてのアメリカ大統領も気に入った作品

ブロードウウェイでも公演がされていました。

話はモグラの少女モールが旅に出るところから始まります。

絵本どおりの数々の事件に冒険心をくすぐってくれるワクワク感、動物達の熱い友情が繰り広げられます。

子供でも大人でも楽しめる舞台です。

テレビ東京のアニメ放送もされていた

アニメ放送は日本のテレビ東京でも1993年~1994年の間に放送されていました。

26話が放送され、主役はモグラのモールではなくて川ネズミのラッティー。

相変わらずの冒険心をくすぐるお話に子供は夢中になっていたということです。

イギリス作家 ケネス・グレアムの日常の1コマ?初版は人気なかった?

今では人気の「たのしい川べ」ですが、当時のイギリスの階級制度という風刺を描いていたこともあり、初版はあまり人気がなかったと言われています。

しかし、初版として出された年代、当時のアメリカ大統領が「たのしい川べ」を気に入りました。

そこで、アメリカでも発売をするようになったところ、人気が爆発したということです。

「たのしい川べ」は仕事を退職し、田舎に住むようになった著者ケネス・グレアムの日常の1コマも描かれているとされています。

モグラと川ネズミがボートで遊んでいるシーンは作者自身の日常の1コマです。

ケネス・グレアム自身も、物語のように日がなボートでのんびりし、ゆったりとした生活を楽しんでいました。

まとめ

「たのしい川べ」は映画、アニメ、舞台にもなった人気作品です。

動物達のスリルある冒険、立場が違う者同士の友情」を楽しむことができます。

大人も子供も楽しめる作品なので一度は見てみたいですね。