おじやと雑炊はなにがちがうのでしょうか?
答えは、お米を洗っているかいないかという違いがあります。
もっと深く追求すると、おじやと雑炊はいろいろな違いがあります。
寒い冬の定番といえばやはり「お鍋」です。
そして、鍋のあとの楽しみがシメの雑炊ですよね。
鍋の残りのスープに、ご飯を入れて卵をまわし入れて出来上がり。
これを「雑炊」と呼ぶ事は、あまりにも有名です。
では、「おじや」とは、どういう物なのでしょうか?
見た目には「雑炊」に似ているように思えますよね。
同じ物で、呼び方が違うだけなのでしょうか?
鍋のシメのあれを「おじや」と呼ぶ人はいるのでしょうか?
そもそも、なにが「雑炊」で、なにが「おじや」なのでしょうか?
鍋のシメに食べる物?
体調の悪い時に食べる物?
はっきりした定義があるのかどうか、考えていきたいと思います。
◯ 「おじや」とは
炊いたご飯を洗わずに、そのまま出汁や具材を加え煮て作るもの、の事を言う、のだそうです。
さらに、とろみが出るまで煮る事もあります。
汁気がなくなるまで煮る事で、溶け出した栄養素を全て食べる事が出来、体にはとても良いのです。
柔らかく、お年寄りも食べやすいです。
諸説ありますが、「おじや」とは、宮中に仕える女房たちが使った雑炊の呼称であると言われています。
米を煮る時の「ジャ、ジャ」という音に「お」をつけて呼んでいた、のだそうです。
また、鍋料理や煮込み料理を意味するスペイン語の「オジャ」に由来する呼び方であるとも言われています。
この事から、「おじや」は「雑炊」の一種であるとも考えられるのではないでしょうか。
◯ 「おじや」と「雑炊」区別の仕方
この二つは、同じようで何が違うのかわからない、とはいえしっかりと別のものとして認識している人が多いようです。
・ 煮る前に米を洗うのが「雑炊」
洗わないのが「おじや」
・ 煮汁や塩で味をつけた物が「雑炊」
みそやしょうゆで、味付けする物が「おじや」
・ 肉や魚、野菜やキノコなどと共にご飯を煮た物が「雑炊」
具材をあまり入れずに、柔らかく炊き上げた物が「おじや」
・ 汁と一緒にあたためるだけで、さらっと仕上げてある物が「雑炊」
水分をとばし、よく煮てある物が「おじや」
以上のように、調理法によって区別している場合が多いようです。
また、地域や家庭によっても同じ物として認識したり、別の物として区別したりと、様々なようです。
◯ 「雑炊」のイメージとは?
・ 鍋のシメに食べるご飯
・ 卵でふわっととじてある
・ 水分が割と多め
・ レトルトでも売っている
・ 料亭でもシメで出てくる、上品なイメージ
・ カニやフグ、サケなど海鮮と合わせたりする
◯ 「おじや」のイメージとは?
・ 体調が悪い時や食欲がない時に、消化の良いものとして食べる
・ 水分が少ない
・たまご以外の具があまり入っていない
・ そもそも、おじやをあまり知らない
以上が主なイメージとなります。
これらの事から簡単にまとめると、
「雑炊」は、上品でご馳走のイメージ。
「おじや」は、体調が悪い時に食べる家庭の味のイメージ。
といった感じでしょうか。
◯ おいしい「おじや」の作り方
おじやは簡単に作ることができます。
おじやの作り方を紹介します。
【簡単!シンプル!たまごおじや!】
材料
ごはん・・・・・食べる量
卵・・・・・・・1個
めんつゆ・・・・適量
塩・・・・・・・少々
作り方
1.ごはんを鍋に入れ、浸るギリギリまで水を入れて、火にかける。
2.グツグツしてきたら、めんつゆを少し色がつく程度入れる。
3.焦げないように混ぜながら、ごはんが水をすって水分が減るまで煮込む。
4.塩を入れて、味を調節した後に溶いた卵を入れて、再び沸騰するまで待つ。
5.卵が少し固まってきたら火を止め混ぜる。
6.卵が固まってしまわないうちに器に入れる。
完成!
作り方や入れる具材に厳しい決まりはありません。
思いつきで自由に作ってみて下さい。
「おじや」は、柔らかく喉の通りも良く、消化も良い食べ物なので、病気で食欲のない時や、胃腸をこわしてしまって食事に制限のある時などによく食べられています。
体調の悪い時に、お母さんがよく作ってくれたという思い出がある人も多いでしょう。
家族の体調管理を担っているお母さんのために、食事とは別に作る手間を省く簡単おじやレシピをもうひとつご紹介します。
それは、「味噌汁」を使った「おじや」です。
毎日の食事に味噌汁を作る機会は多いですよね。
その味噌汁で作るおじやは、手軽で新たに鍋を用意する事もなく楽な上に、とても美味しいです。
【味噌汁おじや!】
材料
ごはん・・・・・食べる量
味噌汁・・・・・残り量
卵・・・・・・・1個
しょうゆ・・・・少々
作り方
1.ごはんを、味噌汁が入っている鍋に入れる。
ごはんが味噌汁にヒタヒタに浸かるぐらいが目安です。
味噌汁が多い場合は、減らして下さい。
2.グツグツしてきたら少し火を弱めて、とろみがつくまで少し煮る。
3.卵を溶いて回し入れ、混ぜる。
4.しょうゆを少々入れて、出来上がり。
完成!
体調が悪いけど、おかゆは苦手だという人にもおすすめです。
消化も良くあたたまるので、夜食にも適していると思います。
簡単においしく出来るので、試してみて下さいね。